2010年12月31日金曜日

マニュアル外の仕事

3年前から「あんしん宅地」と称して、地質技術の民間需要・一般産業化を目指した取り組みを行ってきました。その後リーマンショックを発端とする不況もあって、頓挫しかけましたが、このところハウスメーカーや個人からの依頼がまた増えてきました。
 今年の新たな傾向としては、基準書どおり、あるいは特に問題のない一般的な地盤調査なら自分の会社で調査をするが、宅地背後の斜面や宅地の地すべり、谷埋め盛土問題など、“イレギュラー”がある案件については、地質技術者たる私たちに調査を依頼するということがありました。たとえば、

・家の一部をリフォームしたいが、背後に斜面があり崩れる恐れはないか?
・擁壁の改修を手掛ける建築会社の依頼をしたが、既存不適格でその建築デザイン会社の技術の範ちゅうではないといわれた。なんとかならないか。
・法面が傾斜方向と斜行する方向に崩壊が拡大していったのはなぜか?

 また、マスコミで深層崩壊や谷埋め盛土の危険性を指摘する番組があった際に、自宅は果たしてどうかという調査依頼もありました。 こういう状況を見ていると、“ニーズはある”といえます。今年はiPadや電子書籍など新しいメディアも台頭しました。これから家を買うであろう、私たちの同世代を中心に、地質技術の存在を伝える機会がひとつ増えたといえます。ビジネスチャンスの開拓のために、ここは来年手を打つべきポイントといえるでしょう。

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