2015年3月1日日曜日

砂防施設の維持管理に関する23年前の論文

 平成24年7月の九州北部豪雨と1990年の熊本県の豪雨による、阿蘇山の土石流の発生機構・形態はとてもよく似ています。

 http://gpi-net.jp/study/aso/aso.html H24
 http://ci.nii.ac.jp/els/110002941532.pdf 1990

 このうち、1990年災害に関する論文では、いまになって騒がれている施設の維持管理についても述べられていました。

 破壊された石積み堰堤の多くは、外力に耐える石の積み方になっておらす、河床堆積土砂を埋め込んだだけというもので、昭和30年代のものがほとんどである。昭和初期と古くても、間知石で造られた堰堤は損傷はすくない。戦争によってその技術が伝承されなくなって、練石積にたよって中づめとして野面の大小礫を入れたことが構造上の問題を引き起こしている。
 土石ですでにいっぱいになったダムでは、流下してきた土石流が乗り越えるときに水通しの部分に大きな衝撃を与えた。