2013年11月12日火曜日

永字八法と応用地形判読

 小学校の恩師と話す機会があり、永字八法の話になりました。「永」という字には、字を書く際の基本的な8つの技法がすべて含まれているというものです。書こうとする文字の成り立ちと8つの基本的な構造を認識することで、整ったきれいな字がかけるということです。

http://www.maebashi-hs.gsn.ed.jp/tokushoku/sogo/h24_2/07.pdf

 地形判読におきかえると、地形種の認定ばかりに気をとられていて、整った(美しい)判読図を作成する技法を解説したものは皆無です。含蓄に富む名文も、誤字脱字や文字が整っていなかったりすると、実用的かつ感動を与えるものにはなりません。

2013年11月4日月曜日

災害とイメージ

<土砂災害>危険箇所4割が「警戒区域」未指定…伊豆大島も
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131103-00000003-mai-soci 
都道府県が土砂災害の恐れがあるとして抽出した52万5307カ所の「土砂災害危険箇所」のうち、4割以上が土砂災害防止法で定められた「土砂災害警戒区域」に指定されていないことが分かった。(途中略) 国交省によると、これまでに指定を終えたのは青森、栃木、山梨、福井、山口の5県のみ。秋田、岩手、愛媛県などは指定率が2割前後と低い。秋田県河川砂防課によると、指定で「災害に弱い」というイメージが生じ、不動産価値が下がると懸念する住民もいるため慎重にならざるをえないという。----------------------------------
 これはよく言われていることですが、こうして記事になることは意外と少ないと思います。記事ではハザードマップの作成する重要性も指摘しています。しかし、このマップにしめされた範囲は、予想の不確実な土砂の流れを、おおむねこんなものだろう、これくらい想定しておけば無難だろうという感覚で作成されています。 たとえば、土石流危険渓流の想定氾濫域には、この規模の渓流をしてこの氾濫域の広さはないだろうということも多々あります。土と石が流れる状態にあるかどうか、という話ですが、たとえば傾斜が2.00°あるというだけで、土砂が河成岩石段丘の末端まで達している想定がありますが、地形発達史的背景から考えて1万年も土石流に覆われていない地形場(災害環境)である、、という議論を踏まえると、「災害に弱いイメージ」もそんなに広がらなくてすむはすなのです、、、、、