2014年5月23日金曜日

組織地形 という用語

 これもよく使う言葉です。地形学の大家、貝塚爽平先生が、地質構造を強く反映した言葉として「構造地形」とされていたものを、第四紀の地殻変動を反映して、変動地形と組織地形という言葉に分けようと提唱されたのだそうです。
 鈴木隆介先生は、「組織地形」では「気候地形」と同様にあいまい、地形の組織とは「地表を構成する岩石物質、つまり組織物質」を示すとすれば、すべての地形はなんらかの組織地形であるとされてた上で、差別削剥地形という言葉を用いられています。

2014年5月15日木曜日

扇状地 という用語

 地形用語で最も一般的な用語の一つと思います。甲府盆地等を代表例として、教科書にもよく登場します。春や新緑の季節になると、果物の花が咲き、脊梁山地の風景とともに美しい景色の土台を作っています。
 鈴木先生の読図入門では、扇状地の特徴をすべて列記するならば

「谷口緩傾斜凹型尾根型河成砂礫堆積現成面」 となるとされています。天竜川のように5eの古いさでも巨大な扇状地として地形面が残っている場合は、現成→段丘面となるのでしょうか。”扇”になっていなくても”扇状地的な堆積環境”という言葉は聞いたことがあります。このほか崩積土とか組織地形とか、いまひとつあいまいに使っている用語がありますので、自分の勉強を兼ねて整理していきたいと思います