2012年8月27日月曜日

過去最強?の台風

 先月は「経験したことのない豪雨」、今月になったら「過去最強」の台風という言葉が踊っています。いずれにしても、何度も使えないはずなのに軽く使われている印象があります。スポーツの偉大な先人を「レジェンド」といったりしますが、アイオン台風、カスリン台風、枕崎、室戸といった台風と比べるとどうなんでしょうか。

2012年8月26日日曜日

双方向のアウトリーチ

 「アウトリーチ」とは本来どういう意味なのか、女房に電話して調べてもらいました。と懇親会の席で仰った方もいました。「文字通りだと手を差し伸べるという意味らしいですね。広義の意味では論文の投稿なんかもアウトリーチになるのですかね」という意見もありました。
 でも、WIKIをみると『広く一般に成果を発表する場合や、研究論文を学会誌などに投稿して世に知らしめる場合なども、アウトリーチ活動であるといえる。また、同分野の専門家以外を対象とした、一般向けの成果発表会、普及講演、研究施設の一般公開などもアウトリーチ活動に含まれる。近年では、双方向性が重視されており、研究者からの一方的発信ではなく、一般社会からのフィードバックが必須とされる傾向にある。』
 のだそうです。いまのところ一方通行ですねえ。

2012年8月25日土曜日

精密地盤高図を用いた局地的な大雨・集中豪雨を想定した情報伝達・避難訓練

 香川大学の長谷川先生のご講演を聞く機会がありました。テーマとしては地質情報のアウトリーチで、自然災害科学に投稿された論文のことも紹介されました。
 http://www.jsnds.org/contents/shizen_saigai_back_number/ssk_30_1_59.pdf
 精密地盤高図を用いた局地的な大雨・集中豪雨を想定した情報伝達・避難訓練
 自然災害科学 30(1), 59-79, 2011

 災害時の被害を最小限に抑えるためには,地域特性を理解した上での対策が不可欠である。そのために本研究では,行政からの避難情報に頼りきるのではなく,住民一人一人の適切な避難計画および住民間のコミュニケーションを促すための避難訓練手法を提案した。
   精密地盤高図を基盤図として調査内容を取りまとめた防災マップを作成し,出来たマップを避難計画の立案や災害図上訓練などに利用することは,浸水状況をイメージし,被害を最小限に抑えるために講ずるべき対策の具体的検討に繋がる。

2012年8月24日金曜日

人の記憶と災害の記録

 しばらく里帰りをしておりました。今年は7月中旬に豪雨があり、両親ともに祖父母の実家へ”避難”したという経緯もあり、防災に関わる仕事をしている私に”取材”が殺到しました。みんな、私よりふた周り以上人生経験があり、おばあちゃんにいたっては、97歳、、気象庁の「経験したことのない豪雨」という言葉の影響か、こんなの初めてとか、あるいは昭和28年の方が、、とか、、いろんな意見が飛び交いました。
 今で言うゲリラ豪雨の先駆け?のひとつは昭和32年の諫早豪雨が上げられると思います。
 
 http://www.jma-net.go.jp/nagasaki/k_yoho/saigai/ooame/1957-07-isahaya.html
 この大雨はきわめて局地性が強く、大村・諫早・島原・熊本を結ぶ円弧状の幅約20km、長さ約100kmの細長い帯状の地域に集中していることがわかる。 この大雨の中心部である雲仙岳北斜面の西郷では一昼夜に1,109.2mmの記録的な雨量を観測したが、この地域から約20km南に位置する雲仙岳南斜面の口之津では、わずかに86mmで約1,000mmもの差がある。また、多雨域が沿岸部にあり、山岳方面の雨量が少ないこともこの大雨の特徴である。この当時はまだ「集中豪雨」の用語は用いられていなかったが、諫早豪雨こそ集中豪雨の典型といえよう。

 いまさらのように、雨の降り方が変わっている、豪雨が増えてきているという報道は相変わらずです。同じような議論が月間「地理」誌上であったこと、もう一度掲載しておきます

http://design-with-nature-simogawa.blogspot.jp/2010/07/33.html
編 集 :表をみるまでは、地くずれ災害がこんなに多く起きているとは思いませんでした

羽・大: 自然に対する人間の影響(切土、盛土、掘削、地表水・地下水流路の意図的及び無意識的 (山腹道路開設などのよる)森林伐採)がじわじわでてきて、被災対象も急増した。実際には数百年来大災害を受けていない地区が国内にたくさん残っている。そのなかには”免疫性” があるために崩れ難い地区のほか豪雨や地震などの誘因が与えられなかったために残されている地区もかなり多い。
編 集 :近年、豪雨や地震の誘因が強まったということはないか
 大  :専門家に聞いてみたい問題ですが、特に著しい変化を考えねばならない積極的なデータは聞いていません。山の中の観測地点が増えたので、記録的雨量が測られる機会は多くなったでしょうが、、

2012年8月23日木曜日

市町村合併 と 防災 で検索

 昨日の「地名破壊史」に関する記事にアクセスが多くありました。CINIIで「市町村合併」と「防災」で検索したところ、18件ヒットがありました。先月の九州北部豪雨災害では、3町が1市に合併した自治体で、浸水高の予測ひとつの自治体の分しかなかったまま、HPに掲載されていた例もありました。自治体によっては雨の降り方や基準雨量が違うといったところもあるんじゃないでしょうか。応用地質学会で斜面災害とハザードマップの特集を企画したのは平成の大合併の始まる前の平成12年だったとおもいますが、これからいろんな課題を解決していかねばならないでしょう。

堤防等の緊急点検と緊急対策

 いさぼうニュースより
http://isabou.net/Convenience/aviso/news_20120813.asp
平成24年8月1 日 水管理・国土保全局河川計画課から「平成24 年7月の九州の豪雨災害等を踏まえた堤防等の緊急点検と緊急対策」の通達がでています。7月の九州の豪雨災害では、矢部川の堤防が決壊する等、各地で様々な被害形態が確認されており、今回の被災を踏まえて、全国の堤防等の緊急点検を行い、その結果を踏まえてハード・ソフトの総合的な緊急対策を実施するというものです。7月の九州の豪雨災害では、矢部川の堤防が決壊する等、各地で様々な被害形態が確認されています。

最初の写真に私のふるさとが写っています。で、矢部川最大級の旧河道が発達している箇所でもあります。   また、「【何としても命は守るソフト対策】• 実践的なハザードマップの整備や情報提供の充実等」とあって、これらの目的に対して、いさぼうニュースは「今回の一連の事業は、技術者の腕の見せどころとなるのではないかと思います。」とコメントしています。   実践的なハザードマップというのはどういうことでしょうか。住民目線で使いやすいものであるとか、あるいは、弱い地盤が形成された地形発達史的背景がひとめで分かるとか、工学的な意味合いでしょうか。いずれにしても、今のみやま市の洪水ハザードマップは??です。

2012年8月22日水曜日

防災格言 - 質の確保

恐怖時代の次に来る極端な自己主義(エゴイズム)よりも、廃頽(はいたい)が恐ろしい。 』

竹久夢二(1884~1934 / 画家・詩人 美人画『黒船屋』詩『宵待草』で有名)
1923(大正12)年9月1日、帝都を関東大震災が襲った。当時、東京に15社あった新聞社のうち火災を免れたのは都新聞社(内幸町)、報知新聞社(有楽町)、東京日日新聞社(有楽町)の三社だけだった。東京の渋谷宇田川の自宅で罹災した画家・竹久夢二(たけひさゆめじ)は、都新聞(後の東京新聞)で連載中の自画自作小説『岬』の執筆を一時中断し、スケッチブックを手にとって都内各地を回って、『東京災難画信』と題した画と文章による被災地のルポタージュを都新聞で9月14日から10月4日まで21回にわたり連載した。
 
 やつと命が助かつて見れば、人間の欲には限りがない。どさくさの最中に、焼残つた煙草を売つてゐる商人の中には定価より安く売つたものもあれば、火事場をつけこんで、定価より二三割高く売つた商人もあつたと聞く。高く売る者は、この際少しでも多く現金を持たうとするのだし、安く売る者は、たゞの十銭でも現金に換て、食べるものを得なくてはならないのだ。 三日の朝、私は不忍の池の端で、おそらく廿と入つてゐない「朝日」の箱を持つて、大地に坐つて煙草を売つてゐる娘を見た。煙草をパンに代へて終(しま)つたら、この先き娘はどうして暮してゆくのであらう。 売るものをすべてなくした娘、殊に美しく生れついた娘、最後のものまで売るであらうこの娘を思ふ時、心暗然とならざるを得ない。さうした娘の幸不幸を何とも一口には言ひ切れないが、売ることを教へたものが誰であるかゞ考へられる。恐怖時代の次に来る極端な自己主義(エゴイズム)よりも、廃頽(はいたい)が恐ろしい。

2012年8月21日火曜日

噴火というものは、風上と風下とでは、まさに天国と地獄の差がある

防災格言より
生れて初めて空からバラバラと降ってくる火山礫を見たとき、私たちはみんな外に飛び出して、ワイワイいいながらわれ先に珍しい火山礫を拾った。しかし、間もなく歓声は、悲鳴に変わっていった。降灰礫はさらにどんどん続いた。そして雨になった。雨混じりの火山灰は、空から生コンが降ってくるようなものだった。車という車は、みんなフロントガラスをやられ使えなくなっていた。<中略>道路という道路は、30センチから1メートルも生コンが積って途絶状態だった。それにしても、除灰とは除雪の何倍も困難なものである。大体、重量が違うし、ドロドロで雪のようにあっさりしていない。それでも日ごろ除雪の経験体制があったから迅速な除灰も可能なのだった。それにしても、八日、一晩中は住民は生きた気もしなかったろう。バラバラとしじゅう火山礫が降りつづき、中には屋根を貫通してくるものもある。私たちは、避難命令を出すにも出せない。道路が通れなかったからだ。』

2012年8月20日月曜日

文系クラスの仲間の理系的活躍

 私は文学部の出身なんですよ。というと、時々驚かれます。地理学科出身ですといえば、”自然地理学を専攻していたのですか"という方向で理解してくれる人もいます。まあ、やっていることは定性的な記載が多いので、文系的ではありますが、、、先日高校のクラスメイトが理学療法の分野で活躍していることを知りました。人生設計に、文系理系といった二分法はいらんのだなあと感じます。

2012年8月19日日曜日

戦後の『地名破壊史』とその背景

 私の故郷もそうですが、市町村合併で地名が大きく変わりました。表題に掲げたのは、日本地図センターの今尾恵介氏の講演のタイトルです。毎日新聞のニュースでは次のような記事がありました。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120819-00000029-mailo-l11
 八潮市の南部土地区画整理事業で大字「垳(がけ)」の地名が「青葉」に変更されるため、地元の垳町会(島根秀行会長、650世帯)が19日、つくばエクスプレス八潮駅前の八潮メセナ・アネックスで「『垳』を守る緊急集会」を開く。
 緊急集会は午後2時から。当日は講演として「戦後の地名破壊史とその背景」(今尾惠介・日本地図センター客員研究員)と「垳を残すには-新宿区・地名保存の成功に学ぶ-」(古田禎昭・全国地名保存連盟運営委員)が予定されている

 土地が資産となるか、負債となるかは場所によって決まります。”がけ”という響きはやはり災害をイメージしてしまいますが、適切な場所、適切な対策を講じておけば、孫の代までの自慢の資産になるかもしれません。

2012年8月18日土曜日

若者がやめていく、、、のだそうです

 先日同業者の飲み会で、若い社員が実にあっさりと辞めていくという話を聞きました。「仕事はやはり5時に終わるべきだ」と主張し人もいたときいて仰天、、、これまで採用を控えすぎて高齢化してきたので採用したのに、、と、、幸いうちの会社ではありませんが、、、

2012年8月17日金曜日

歩かない現場

 お袋に「あんた現場現場というわりには腹が出ている、、あるいとるのかいな」といわれてしまいました。最近は点検・調査と称しても「視察」程度に留まるものが多いので、、、砂防の分野は自動抽出に躍起になっていて、地形発達史的背景からみて云々というと、それが課題ですよねえ、、、とはぐらかされてしまいます。。。

2012年8月16日木曜日

学校耐震化

 文部科学省では学校の耐震化を進めているようです。思ったように進んでいないという話も聞きます。木造の歴史の薫り豊かな校舎もやらなきゃいけないのでしょうか

http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/24/08/attach/1324003.htm

 それ以上に私が感じるのは、学校の敷地はため池や水田の埋め立てが本当に多い。ある程度のオープンスペースを確保しようとするとそうなるのでしょうが、建物の耐震化の前に、ひとの集まるところですから主要な通学路も含めて地盤も診ておいたほうがよいように思います。

2012年8月15日水曜日

「侵食」と「浸食」

 先ごろとどいた応用地質学会誌のシンポジウム記事を読んでいたら、「浸食」という文字がやたらと目に付きました。洪水や崩壊、地すべりは、水の作用で起こることが多いので”人偏のい「侵食」よりは”さんずいの「浸食」”だろうという発想や意見を聞いたことがあります。
 でもそれでは土砂崩れ、がけ崩れといったような、原因を想定できない”アマチュア言葉”に誓いのではないでしょうか。鈴木隆介先生の「地形図読図入門第4巻」に索引がありますが、「浸食」はありませんし、二宮書店「地形学辞典」にもありません。むしろ、応用地質学会誌に掲載されていたの内容は、まさに「侵食現象」でしょう

(鈴木先生の私信では、侵食(erosion)は雨,風,河流,氷河,波と流れなど,流体力によって地表が少しずつ「侵蝕」,つまり「虫が葉っぱを少しずつ,蝕む」ことを意味し,月食も少しずつ欠けていくので月蝕が正しく,本来であれば侵蝕が正字でしょう.したがって,マスムーブメントは侵蝕に含まれません.風化も含みません.風化は岩石を浸食されやすくするプロセスで,風化しただけでは,外力が加わらない限り,地形物質の移動は起こらず,侵食(erosion)は起こりません.侵蝕とマスムーブメントを一括して削剥(denudation= de + nude)と呼んでいます. とのことでした)

また、神奈川県の海岸砂防のサイトで、佐藤慎司先生が、間氷期に時間をかけて海面が上がってくる(海進:陸が海水に浸っていく)現象を「浸食」として分類しておられますが、これはなるほどと思います。http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/sabo/kouwan/sympo_ppt/vol4/vol4_ppt_sato.pdf

 ”わかりやすい”言葉は”あまり考えなくてすむ”言葉でもあると思いますが、単純にハードルを下げるだけでなく、言葉と現象の因果関係がシンプルに示されるていることともいえるでしょう。安易に”深層崩壊”といった曖昧な言葉に頼りたくないものです。

2012年8月14日火曜日

応用地質学会の発表内容

 平成24年度の応用地質学会のプログラムが発表されました。今年の5月に行われた砂防学会の分厚さをみるといささか物足りない気がしますが、これが普通なんです。

 http://www.jseg.or.jp/00-main/pdf/2012_program.pdf

 やはり斜面災害に関連する発表が目立ちます。個人的に興味があるのは、海底地形図判読による日本の沿岸部の巨大崩壊の分布について、という発表です。海底は宅地開発もゴルフ場もなにもありませんので、”きれいな地形”がのこっているんじゃないかと思うのですがどうでしょうか。

2012年8月13日月曜日

応用地質学会特集号- 東日本大震災-

   これまたやっとこさ投稿しました。応用地質学会の特集号です。東日本大震災の特集号ですので、結構多くの投稿がなされるのでしょうか。ただ、斜面災害は意外とすくなかったので、液状化などが話題となるのでしょう。徹夜で平野の地形分類図を書き上げたのは学生時代以来です。就職してから山仕事がおおいなあ、、、

2012年8月12日日曜日

増える 書店ゼロの街

東京新聞の記事より
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012081290070300.html
書店の動向に詳しい出版社「アルメディア」(東京)の加賀美幹雄代表は、TX発着駅の秋葉原に大型書店ができたことを挙げ「地元客が大都市の商圏に吸収されてしまった可能性もある」とみる。同社の調査では、今年五月現在、全国の自治体の17%にあたる三百十七市町村が「書店ゼロ」。五年前より八市町村増えた。市では、鹿児島県垂水(たるみず)市でも書店が姿を消した。

  「『本屋』は死なない」(新潮社)などの著書があるライター石橋毅史(たけふみ)さんは「街の書店の経営はビジネスとしては厳しく、姿を消すのも当然の流れ。だが、経済的価値と異なる『別の何か』を求める人も増えている。書店はその『何か』を手渡す場所になり得ると思う」と話す。
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街に本屋がないというのはさびしいことです。書林という言葉がありますが、森林の静寂の中でしばし佇んで物思いにふけるように、卒論のテーマや展開を考えていたこともありました。先週歩いていた現場では、どんどん擁壁が造成されつい数年前あった露頭がスゴイいきおいで消えている、、、思考の羅針盤が失われていくなあと感じていたのですが、、にたような気分です

2012年8月9日木曜日

レーザープロファイラーと土検棒の威力

 地すべり学会誌で「航空レーザー測量によるデータの取得と活用」という特集号が組まれます。それにエントリーしました。場所は昨年の台風12号で地すべりが起こり、崩壊した場所の周辺です。典型的な地すべり地形が形成されていて、さらに後氷期侵食前線も明瞭なところで、地すべり地形の発達史を考えるには好都合な現場です。
 地すべり末端部は隆起していて表層崩壊が発生してたのですが、ここでも土層強度検査棒(土検棒)が使えます。植林が地すべりでなぎ倒されていて実に足場が悪いのですが、このような現場でも使えます。レーザープロファイラーと土検棒のコラボレーションは、斜面防災にあたって、かなりの威力を発揮しそうです

 http://www.kankyo-c.com/dokenbou/doukenbou.html

2012年8月8日水曜日

砂防学会誌への投稿-土層強度検査棒でc,φ,崩壊深-

  昨年来の東日本大震災、紀伊半島を始めとする各地の豪雨災害で、著者である私も査読者の方も大変出張が多く忙しかったため、やっとこさ印刷段階にこぎつけそうです。
  でも土層強度検査棒(土検棒)はもっと普及してほしいものです。砂防学会誌でも、表層崩壊予測に関して、結局は地面の下の情報は点になりがちで、手間がかかるわりには調査しても仕方がないといったあきらめムードがただよう論文が、かつてはあったのです。

  表層崩壊予測のための土層調査例  Vol. 46 (1993-1994) No. 1 P 38-40
   https://www.jstage.jst.go.jp/article/sabo1973/46/1/46_1_38/_pdf

 まず、手間がかかるという課題は一気に解決します。c,φだってその場で求められるので、手間もかからず、点から線、面への展開が可能になります。地すべり学会でも六甲山の表層の土質特性に関する発表もあるようですが、宅地調査にも使えます。安定計算もシンプルに進めることができるのです。

  土層強度検査棒(土検棒)
  http://www.kankyo-c.com/dokenbou/doukenbou.html

  土層強度検査棒(土検棒)の様々な活用事例
  http://www.kankyo-c.com/dokenbou/dokenbo-katsuyou.pdf

2012年8月7日火曜日

空中写真による地すべり調查の実際

以前このブログで、鹿島出版会の「地すべり・崩壊・土石流-予測と対策」という書籍についてコメントしました。

 http://design-with-nature-simogawa.blogspot.jp/2010/10/blog-post_6527.html
 
 おなじ鹿島出版会の「白いカバーの本」で、空中写真による地すべり調査の実際という書籍もあります。
http://www.amazon.co.jp/%E7%A9%BA%E4%B8%AD%E5%86%99%E7%9C%9F%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E5%9C%B0%E3%81%99%E3%81%B9%E3%82%8A%E8%AA%BF%E6%9F%BB%E3%81%AE%E5%AE%9F%E9%9A%9B-%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%B8%AC%E9%87%8F%E8%AA%BF%E6%9F%BB%E6%8A%80%E8%A1%93%E5%8D%94%E4%BC%9A/dp/4306022021

 地すべりブロックをとても丁寧に抽出してあり、地形発達史の解説もわかりやすい。座右に置くべき「手作業によるお手本」が、最近少ないように思います。

2012年8月1日水曜日

7月のページビュー

自身のツイッターでもそうでしたが「地図は悪夢を知っていた」という記事が、7月のページビューで突出しておりました(これによって、このブログのページビューの総計が4万を超えました)。

 http://design-with-nature-simogawa.blogspot.jp/2012/07/blog-post_16.html

 やはり、伊勢湾台風時の中日新聞「地図は悪夢を知っていた」という見出しは秀逸だったということでしょう。そして、私が気になっているのは治水地形分類図(定性的な危険度評価)に、注目して頂いたかどうかということ。最近柔道の判定でも”定量的”評価になっている気がしますが、予察、観察、考察、の”察する”部分をもっと重視したほうが、納得しやすい結果が出てくるのではないでしょうか。数字は一人で歩きます。

 治水地形分類図 http://www1.gsi.go.jp/geowww/lcmfc/tisuitikei/index.html
 地図は悪夢を知っていた http://hiroba.jmc.or.jp/archives/50878000.html