2012年1月25日水曜日

地域に密着した防災活動と研究資料

このブログを読んでくださっている方から、富山県の地すべりに関する資料をご紹介いただきました。ほこりをかぶった古い書籍だったということで、貴重な資料をご紹介いただいたこと、感謝にたえません。

氷見市八代の地滑り(現況と対策)
http://www.ctt.ne.jp/~myama/pdf/yashiro.pdf

縦書きでなかなか骨のある書物ですが、まさに動くこと山の如しとういうような臨場感を持って書かれています。これは、著者が警察官であったことが反映されています。つまり、事前でも事後でも解説ではなく、現場に急行する立場であるということです。

地滑りの運動様式による分類や土地利用の歴史まで詳細に調べられています。地滑り対策の章では、地滑りを防止するものではなく、土地が動きつつある状態のままでいかに有効利用するか、ということにちても文献を猟補しながら述べられています。地滑り地帯は土壌が肥沃であり水田に適するということもよく言われるのですが、労働条件のつらさ(特に女性にとってはとも書いてある)についても言及しておられ、まさに地域に密着した防災のあり方を考えさせてくれる文献となっています。

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