2010年9月6日月曜日

深層崩壊の真相

 ケンプラッツにこんな記事がありました。

 増加する深層崩壊、特に危険な8%の地域を調査  http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/const/news/20100901/543156/
 2009年8月に台湾で村をひとのみにした土石流が発生するなど、表土層の下の岩盤から根こそぎ崩れる深層崩壊は大規模な土砂災害を引き起こしやすい。地下水による地盤の風化が要因の一つなので、地球温暖化による気候変動が影響している可能性もある。
 土木研究所土砂管理研究グループ火山・土石流チームの内田太郎主任研究員は、「昔からある現象だ」としたうえで、「長期的な判断は慎重にすべきだが、近年は深層崩壊が増える傾向だ」と指摘する。土木研究所の調査では、1990年代に19件だった崩壊土砂量10万m3以上の深層崩壊が、2000年代には24件に増えた。深層崩壊は表層崩壊と比べ、事例が少ないこともあり、研究や対策が進んでいない。しかし、09年度から国土交通省は深層崩壊が発生しやすい場所の調査に乗り出した。

 深層崩壊の事例は昔からあります。これこそ、情報洪水の弊害で、”最近増えているある種のイメージ”が支配的になっているのではないかと思います。応用地質学会論文賞を受賞した加藤さん、千木良先生の論文では、四国北部中央の法皇山地は、少なくとも5万年前から深層崩壊の原因となる山体の重力変形が進んでいたことが実証されています。

 加藤弘徳・千木良雅弘(2009):中央構造線の地表形態を変化させた四国法皇山脈の重力変形,応用地質学会誌,50(3), pp.140-150

 それに、深層崩壊に関する議論は以前からありました。
 斜面崩壊に関する33年前の議論

 先日応用地質学会の地形研究委員会でもこの話題が取り上げられましたが、どうも砂防関係の仕事の分野をふやし、事業継続する理由を確保することが”真相”のようだという結論でした。やっぱりね。

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