2011年2月9日水曜日

地理学評論の現在

 私が大学に入りたてのころ、10年くらい経ったら地理学評論に論文が載るように、、といわれたものです。学生時代には、70年代、80年代に多く掲載された自然地理の論文「○○平野の地形発達史、段丘形成史」といった論文で、第四紀後半になにが起こったかを学びました。最近では自然地理の論文がめっきりへったなあと思ったところへ、月刊だった地理学評論が隔月になるのだそうです。

 http://www.ajg.or.jp/ajg/cat18/ 編集委員会から
 地理学評論和文号は,今年4月から奇数月の隔月発行となり,第81巻(2008年)は7号刊行されました.隔月発行は主に財政事情によるもので,総ページ数(論文数)を減らすためではありませんでした.しかし,第81巻では,論説12編,総説2編,短報11編,討論1,あわせて26編の論文掲載となり,第80巻(31編).第79巻(28編)に比べ少なくなりました. 
 掲載論文の分野別内訳では,自然地理関係6編,人文地理関係20編で,自然地理関係の論文が昨年(5編)と同様少なく,自然地理関係者のより多くの投稿を期待しています.掲載論文の筆頭執筆者を年齢別にみると,1930年代生まれが2名,1950年代生まれが2名,1960年代生まれが3名,1970年代生まれが13名,1980年代生まれが6名となっており,1970年代以降生まれが全体の4分の3を占めています. 
 掲載論文が投稿から受理までに要した期間および審査回数につきましては,昨年よりも少なくなっています.それにもかかわらず,しかも投稿論文数が減っているわけではないのに,掲載論文数が少なくなっているのは,厳しいコメントを受け取ると早い段階で掲載を諦める投稿者が多くなっているためと推察しました.


 1970年代生まれが全体の75%ということは、30代がメインになっているということですから、それ自体はいいことだと思います。ただ、厳しいコメントを受けると早くにあきらめるというのは、どの学会にも共通した課題かも知れませんが、日本地理学会は研究職の割合が高いので論文が載らないのは死活問題かもしれないですね。

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