2014年1月5日日曜日

面を構成していない斜面こそ-応用地形判読-

 先日応用地形判読士の二次試験問題を解答してみましたが、両方の問題とも「地形面」が分布する地域でした。確かに肘折カルデラに分布する「地すべりブロック」は活動的であり、円弧状クラックや陥没等も多いので、地すべりが形成した地形面を抽出することは有意義です。
 しかし、これが(表層にしろ深層にしろ)急速に崩壊する斜面の地形分類となるとどうでしょうか?これまでは崩壊地、崩壊跡地が地形分類図の主役になってきましたが、実はそれらは安定した地形種です。地すべり地形とて、明瞭であれば、それは一旦活動して安定状態にあると考えることもできます。危険なのはまだ崩壊していない、地形的には一見なんの変哲も内容に見える斜面で、航空レーサー計測図でなんとか他の斜面や侵食前線で区別できる程度です。そのような斜面の地形分類法は今考えているところですが、応用地形判読士の試験にでるような25000地形図ではなかなか難しいでしょう。

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