2013年4月2日火曜日

土検棒の手ざわり感の信頼

 同業者からたまに聞く言葉で、「今後の課題は現地調査」、「現位置試験との対比」があります。これは指針に掲載された土質数値を入力した値を使って計算した土砂移動の解析結果に対する、漠然とした不安感があります。人間の感覚の7割は視覚とも言われますが、医療のCTスキャンや内視鏡などの技術は、みえる化するための技術です。技術士補や土木施工管理技士の試験で、最初の方に出で来る土の状態変化とコンシステンシーの状態の説明でも、液性はコンソメスープ状、塑性態は適当な硬さのバター状、半固結はバター状、固態はビスケット状など、手ざわりの感覚で解説されます。
 土検棒も同じような信頼できる手ざわり感があります。地中は最も見えにくい現象のひとつですが、できるだけ近そうな値で計算するよりは、その場での五感の方がたよりになります。特に、土検棒で表土層の厚さを調べるときは、その絶妙な感覚にいつも驚きます。

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