2010年10月26日火曜日

災害調査のあり方

 応用地質学会で『中国四国地方の応用地質学』を買ってきました。長谷川修一先生の肝いりということもあって、コラムにいたるまで高度な内容となっています。そのひとつに『災害調査のあり方』というコラムがありました。その一節を紹介します。

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 最近の傾向として、とにかく他よりも先に学会誌の掲載することが目的で、救出現場を勝手に歩き回る研究者が多いことも事実である。学会誌でも概要や速報が多く、その後の解析・分析、その後の対策工へのフィードバックが少ない。
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 災害現場は確かにいろんな情報、現象を目にすることができるので勉強にはなるのです。ただ、例えば七五三掛地すべり調査に行ったときもそうでしたが、まるで社会科見学のごとく15人も20人もがやがやと歩き回るのはどうかと思います。土石流の堆砂断面にしても5人も巻尺を持って両端、真ん中と立っています。あたかも物見遊山のようです。千木良先生は「災害ツーリスト」という言葉を使っておられますが、私たちもわきまえたいものです。

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