2010年5月29日土曜日

麓屑面

 先日栃木県の斜面の地質踏査でふと思ったのですが、「麓屑面(ろくせつめん)」という言葉がいまひとつ普及していません。この言葉は1980年代に神戸大学の地形学研究により、形成メカニズムがかなり明らかにされました。それによると、流紋岩やチャートのようにブロック状に風化し、かつい細粒土砂が生産されにくい地質帯に多く、さらに最終氷期でもかなり寒い時期に凍結破砕が促進され、かなり大規模な堆積地形が形成されたというものです。
 山麓の堆積物といえば「崖錐」が最も一般的(宅建にもでるぐらいですから)、次に崩積土、これは土木業界のスラングみたいなもので明確な定義はないと思います(旧ブログでもつぶやいておりました→http://blog.goo.ne.jp/geo1024/e/b389cf3a587cf622405a69ad88ef3ca5
あとは「岩屑」とか、、、細分しすぎるとマニアックですが、安易に古期崖錐というようにまとめてしまうのもいかがなものかと思っている次第。

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