2011年3月6日日曜日

『デフレの正体 - 経済は人口の波で動く - 』と防災

 結構世代論は面白くて、雑誌の記事でもよく拾い読みするのですが、この本は思わず買ってしまいました。経済のことばかりではなく、日本の国土の未来予想図についても述べているからです。

 『デフレの正体 - 経済は人口の波で動く - 』
 http://news.livedoor.com/article/detail/4851715/ 
 特に深刻なのは、1400兆円の個人金融資産のうち1000兆円以上を60歳以上が保有し、その保有額が死ぬとき最大になることだ。労働せず、消費もしない年金生活者が増えたことが日本経済全体を沈滞させており、これは今後さらに深刻化する。これに対する処方箋として本書が提案するのは、年功序列の廃止や生前贈与で所得を高齢者から若者に移転する、労働人口の減少を補うために女性の就労を支援する、「あまねく公平」をやめてコンパクトシティに重点投資するなど、これも常識的だ。

 ここでいうコンパクトシテイとは、生産年齢人口が3~4割減ったあとは、都市開発地域が縮小し、旧来の市街地や農山村集落を再生し、中途半端な郊外開発地は田園や林野に戻すこと、と著者は言っています。こうもうまくいくとは思えませんが、わからなくはありません。特に山間部は人がいなくなります。そうするとハードによる山地防災のニーズはどんどんなくなっていくわけです。
 いま、「斜面の近くまで生活空間が拡大している」ことと「温暖化に伴い豪雨頻度が上がっている」ことを防災のニーズがある前提とする雰囲気があります。両方とも疑問符がつく時代が来ているということでしょうか。
 逆に、この本の著者は経済学が専門であるせいか、自然科学や技術に対する考え方が私とは大きくことなります(ISOとかエコとか温暖化とか)。長くなるのでひとつひとつは述べませんが、、

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