2013年6月6日木曜日

扇状地の定義

 埼玉大学の斉藤享治先生は、扇状地研究の第一人者です。私も地形屋として、砂防屋として、扇状地を理解することは土砂災害の軽減はもとより、変動と湿潤の相克する場所なのでドラマチックなのです。
 それにしてもCINIIIで斎藤先生のお名前で検索すると、「扇状地」の文字が入らない論文を探すのが難しい。国内外のいろんな扇状地を研究されています。ひとつの地形種(地形場?)で、これほど濃密なご研究を続けておられる先生も稀有だと思います。

扇状地の規模に関する研究動向 : どんなに大きくても扇状地?
http://sucra.saitama-u.ac.jp/modules/xoonips/detail.php?id=A1002048

 上記の論文は、私達が日常用いている沖積錐、崖錐、扇状地、土石流など、いかに曖昧に用いていたかを反省させられました。周辺山地の地殻変動や堆積場としての平野の沈降、規模の違う土石流、扇状地の合成、土砂運搬形態の変化、総合科学の知識の堆積場でもあります。

0 件のコメント:

コメントを投稿