2013年3月15日金曜日

社内高齢化とある「習慣病」

 先日ある会社の方と、社員が高齢化しているという話になりました。聞けば80人前後の社員の平均年齢が47歳に達するのだとか。これは、いわゆる失われた20年の間に、不景気のため若い人の採用を控えたことや、そもそも若い人がこの業界に魅力を感じなかったことなどいろいろあるでしょう。しかし、その方がさらに言ったひとことで、気付かされたことがありました。

「このままでは毎年、ほぼ1年づつ物理的に平均年齢があがってしまう」

 その話を聞いた帰りにAmazonからのメールで、【習慣病」になったニッポンの大学―18歳主義・卒業主義・親負担主義からの解放 (どう考える?ニッポンの教育問題】
http://www.amazon.co.jp/product-reviews/4284304453/ref=dp_top_cm_cr_acr_txt?ie=UTF8&showViewpoints=1

 という本が紹介されました。この本の著者は別の論考で、「日本的特質は、「18歳主義」「卒業主義」「親負担主義」の3つであり、この3つが、日本的家族システムの影響を強く受けて、ワンセットになっている。加えて、この日本的大学が、日本的雇用システムと深く連動している。つまり、日本の大学と新人は、日本的家族と日本的雇用に羽交い締めにされ、身動きが取れなくなっている。と述べておられますが、この状態でマニュアルやシミュレーションで自然現象に対する見方・観察眼をさらに羽交い絞めにされてしまったら、平均年齢を下げたところで思考が柔軟にならないということにもなりかねません。しなやかな樹は根っこからというところでしょうか。

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