2010年6月16日水曜日

あまりに巨大、、、

こんなニュースがありました。

三峡ダム区で地質上の問題5386カ所…巨大な水圧原因
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100615-00000077-scn-cn
三峡ダム区地質災害防止作業指導事務室チーム(三峡地防弁)によると、同地区内ではがけ崩れの発生や地盤の変形など5386カ所で地質上の問題が発生していることが分かった。最大で深さ175メートルに及ぶダム湖の巨大な水圧を受け、地盤にひずみが発生していることが原因とされる。チャイナネットが報じた。
 同ダムは2008年末に、水位を最大の175メートルにする計画だった。しかし実際には172.5メートルで打ち切り。同時点で、132カ所でがけくずれなどが発生。崩れた土砂の体積は約2億立方メートルで、約2000人が緊急避難した。 
  三峡地防弁では、その後も1年当たり約6000人を投じて、調査を続行。年間平均で延べ16万1000回の調査を行った結果、がけ崩れの発生懸念など5386カ所に問題があることが分かった。
 重慶市内の雲陽県涼水井地区では2009年3月以来、川岸が長さ430メートル、体積にして400万立方メートルにわたり崩壊。長江の主要航路に土砂が崩れこむ恐れもあるとして、厳重な監視対象になった。同地区に近い村では、地盤の変動で民家が徐々に引き裂かれながら移動するなどの被害も出た。
 三峡地防弁の黄学斌副主任によると、これまでに建設されたダムの例からみて、水をためはじめてから3-5年が、土砂災害が発生しやすい時期と説明。イタリアのバイオントダムでは、貯水開始後3年目に、2600人が死亡した地すべりが発生(1963年)したとして、地質上の問題発生は、三峡ダムだけではないとの見方を示した。

バイオントダムの惨劇については、B.W.ピプキン・D.Dトンレト「環境と地質」シリーズに詳しい解説が掲載されておりました。2億m3というと、日本では稗田山大崩壊くらいです。あるいは過去の直下型地震によって形成された初生的地すべりでしょうか。いずれにしても大量の水とともに土石流化するわけです。ハザードの規模が大きすぎて想像がつきません。

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