2010年6月24日木曜日

ジオパークの情報は続々と、、

  私は高校時代ブラスバンド部に所属していました。3月に1年の集大成として市民会館のホールで定期演奏会を開いておりました。演奏会ですから結構な数のお客さんが来て頂けますし、基本的にご静聴頂いているのですが、盛り上がるところでは拍手があったり手拍子があったり、そして時折子供の泣き声がしたりと、まあにぎやかです。一方で、市民ホールですから琴や日本舞踊も催されることがあります。こちらはお客さんの数は少なく、その代わり聞く耳に長けた玄人のお客さんがほとんどです。演奏会ではなくて観賞会と呼ばれることも多いのです。
 
 なんでこんな話から始めたかというと、最近ジオパークの情報がよく入ってきますが、どうも数人の玄人にしか”受けないなあ”という印象があるからです。なんとか地域の観光に生かそうという気運は感じますけれど、、

 今のジオパーク情報は、景勝地その岩石の地球科学的解説を加えるというスタイルが殆どと思います。しかし、まさに景”勝”とあるように、地球科学への知的好奇心よりも素直に景色に対する感動に勝る解説は難しいと思います。地震予知や火山噴火の面で防災に役立つ面もアピールし、次世代へのアウトリーチも進んでいるようですが、じゃあ地質学を学ぶことで”飯が食える”という確信が持てるかというとまだ種まきの段階なのでしょう。

 京都の桂離宮は、空中写真ではっきり見える桂川の旧河道沿いに立地しています。庭園の御池は多分この旧河道の地下水位が高いので、その水を利用していると思っています(現在桂川は大きく湾曲していますが、阪急嵐山線と平行に今より直線的に流れた時期があると勝手に思っていますが)。
 ジオパークは人口密度の低い山間部でなければならいないというわけではありません。地域の歴史や文化、そして現在も景色と調和した斜面対策工法だってあるんだから、そういっところまで含めて、もうちょっとにぎやかな演奏会にしてもよいと思います。

2 件のコメント:

  1. 下河様 お久しぶりです。お説全く同感です。
    桂離宮は竹垣で篠竹が密植してあり、建物も高床式になっているのは、すべて洪水対策と聞きました。
    薩摩藩島津氏の別邸「御仮屋御殿」の塀が、塀にしては頑丈すぎる石塀なので、中で偽金を造っていた証拠との説もありますが、私の見るところ導流堤です。沢からの鉄砲水が庭に入り込まないよう、迂回させるために造ったのだろうと思っています。

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  2. Akira 様

    コメント有難うございます。旧河道は微地形の研究対象としても地味な存在ですが、最も生活に密着している要素ですよね。薩摩藩島津氏の別邸についても同感です。

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