2013年4月25日木曜日

地すべりの対策工

 浜松市天竜市の地すべりですが、牛山先生の現地調査報告やブログなどから情報がはいってきました。実際には破砕された泥岩や頁岩の混在岩からなる斜面が、脚部侵食により応力が解放さた状態にあって発生した深層崩壊といったところでしょうか。
 ところで、地すべり防止区域だったこともあってか、集水井が施工されていました。一見すれば段丘のような(段丘かもしれませんが)平坦な地形場において、集水井?という違和感があります。
【集水井によって防止できるのも、すべり面直上にある地下水頭を下げることが可能な場合だけであって、井戸の中に横ボーリングを行って、移動層のなかにある地下水をどんなに多量に井戸のなかに出たとしても防止効果には無関係である。したがって、集水井から行う横ボーリングは、すべり面直上の透水層にそって行うべきであり、中間の地下水をわざわざ抜くことはない。中間水を抜くことは川水を井戸のなかへ流入させることと結果的に同じことである】

高野秀夫『斜面と防災・別記』

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