太平洋ベルト地帯、東海道メガロポリス、、地理の時間にこのような言葉を習いました。地理学文献購読では、フランスの地理学者ジャン・ゴッドマンの名論文「メガロポリス」を辞書を引きながら読み込みました。
メガロポリスを日本語で書くと「巨帯都市」となります。ジャン・ゴッドマンは1960年前後に、アメリカのボストンからワシントン至る地域において、NYやフィラディルフィアなどの大都市が、産業構造的にも強い連帯性を持った都市圏の存在を指摘し、「メガロポリス」という概念を提示しました。高度経済成長時代でしたので、輝かしい響きを持っていたことでしょう。
メガロポリスは、世界にはアメリカ東海岸のほか、先にあげた東海道メガロポリス、ロンドンからドイツのルール地方、イタリア北部の都市圏を結ぶブルーバナナなどがあります。
しかし、プレート境界、地震多発地帯とメガポリスが平行しているのは、東海道メガロポリス(太平洋ベルト)だけです。メキシコやLAなど、ここの”メトロポリス”はありますが、狭い土地に所狭しと都市が連帯しているのはおそらく日本だけです。
先日釜井先生が提唱された緑の等高線都市は、この無秩序高密度さをみていると遠い夢のように思うかも知れませんが、緑の多様性、豊富さも日本ならではです(それは地震、豪雨の恵みでもあるのですか)。この国の形、色、どうするか、私たちを上層とした次の世代の課題だと思います。
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