以前このブログでも紹介した、藤田和夫先生の記事「震災を語る 自然観」では、「防災は貯蓄だ」と語られています。
http://www.kobe-np.co.jp/sinsai/kataru/1999/990928-hujita.html
防災は貯蓄だ、ということ。六甲にトンネルを通して淀川の水を運んでいるが、断層で切れたら供給が止まる。年に一つでも小学校の地下に貯水池を造っていくなど毎年の蓄積が大切だ。活断層の分布を知ることは大事だが、そこだけ対策を行えばいいのではない。活断層は地震環境を示す最もはっきりした指標であり、それを取り巻く地盤、建築構造に気配りすることが大切なのだ。
東日本大震災では電気が不足しました。一般に貯めることが出来ないといわれている必需品です。それでなくでも日本には「諸行無常」という自然観があります。地震ではなくでも台風もあるし、大雪もある、、ゆくかわのながれは絶えずして、もとの水にあらずなのです。自然と調和する知恵という「無形物」を貯蓄しておかなければならなかったのか、、これほど高密度都市が発達した以上、自然と調和するだけでは無理なので、藤田先生のおっしゃるようにある程度のハードの貯蓄をして、リスクを分散させてかなければならないでしょう。そして、その「貯蔵庫」の安全は「場所」が第一なのです。盛土でもなければ活断層もなくて土砂災害の危険性もない、、、武蔵野段丘とか、、、諸行無常に永らくたえてきた場所は、それなりの土地の歴史を持っているはずです。
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