一度はやめていたのですが、砂防学会に入会しました。最近相次いだ土石流災害の調査報告が多く掲載され、古期土石流堆積物の年代測定や、アカホヤ火山灰を使った崩壊履歴の判定など、地形発達史を考える上で面白い論文が多く掲載されていること。そして、来年5月で横浜で学会が開催されるため、川崎住まいの私にとっては好都合だったからです。
そして今日、平成22年度に発刊された砂防学会誌が全て届きました。以前よりも表紙も洗練されたとおもったら、よく見ると緑と砂防ダムの構造という”いかにも”なデザインでした。
昨年7月に発生した山口県防府の土石流災害では、古期土石流堆積物のC14年代から、概ね140~200年といったスパンで昨年のような土石流が繰り返されていること、庄原の土石流災害の報告では、崩壊の発生素因となる不透水層は”相対的”な存在であることが示されました。
これらは土砂移動現象を理解する上でとても重要な知見であり、効果的な砂防計画にも生かされるべきですが、なぜか”魔法の土砂整備率”と一率の土質定数とTINの精度でどうにでもなる計算モノばかり、、斜面や堆積物の気持ちが理解できる雰囲気ができないと、またやめたくなっちゃいます。
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