2010年12月16日木曜日

倚りかからず

もはや できあいの思想には倚りかかりたくない
もはや できあいの宗教には倚りかかりたくない
もはや できあいの学問には倚りかかりたくない
もはや いかなる権威にも倚りかかりたくはない
ながく生きて 
心底学んだのはそれぐらい
じぶんの耳目
じぶんの二本足のみで立っていて
なに不都合のことやある
倚りかかるとすれば
それは
椅子の背もたれだけ

-----------------------------------------------------------------------
この詩は私が最も好きな詩のひとつです。茨木のり子さんが1999年に出版された本で、15万部近くを売り上げたそうです。

http://www.amazon.co.jp/%E5%80%9A%E3%82%8A%E3%81%8B%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%9A-%E8%8C%A8%E6%9C%A8-%E3%81%AE%E3%82%8A%E5%AD%90/dp/4480803505

このところの仕事は、調査者の判断よりもPCの計算式に依りかかってしまっていて、起き上がるのもむつかしい状態になっています。踏査をしていると、依りかかるのが椅子ではなく転石だったりしますが、できあいのデータには依りかかりたくないものです。

0 件のコメント:

コメントを投稿