社長との食事をしていたら、『環境地質学』と正面きって解説した本は、日本には以外と少ないという話題になりました。日本の「環境地質学」は、いまのところ廃棄物処分や土壌・地下水汚染対策など、公害対策の延長線上にあるようなイメージです。そして、その先に「事業」が見え隠れしますが、海外の「Environmental Geology」に目を向けると、日本では「災害地質学」に分類されそうな分野や、プレートテクトニクス理論も日々の暮らしとの関連で解説されたものが多いようです。
環境地質学参考書(かだいおうち:岩松先生のサイトの一部です)
http://www.sci.kagoshima-u.ac.jp/~oyo/reference.html#
http://www.sci.kagoshima-u.ac.jp/~oyo/contents/ernst.html
駒井 健(2007):土壌汚染対策の課題と環境地質学の役割,地学雑誌.Vol116,№6,pp.853‒863
http://www.geog.or.jp/journal/back/pdf116-6/p853-863.pdf
私たちは生態系や最近注目されている災害廃棄物にも目を当てたいということで、以下のようなPPTファイルを作成してみました(今後更新されます)
http://www.kankyo-c.com/publication/env-geo.pdf
海外の「環境地質学」の本を読んでいてまず感じる違和感は「自然は人間がコントロールするもの」というニュアンスを感じることです。日本には”借景”や”わび””さび”といった、なんとも外国語にしにくい”風土””風情”があります。それは、日本の自然が変化に富み繊細であるがゆえ”調和”しなければならいい背景があります。その辺を、地質学の立場から論じてみようという試みを、いま始めています。
0 件のコメント:
コメントを投稿