IT関連の記事を連載されている木内里美氏のコラムに興味深いものがありました。
崩れたパートナーシップと回復への道 http://impressbm.co.jp/e/2010/09/09/2733
汎用機時代にはベンダーと企業のシステム部門が一体感があった。(略)。ベンダーからは担当技術者が送り込まれて常駐し、様々な問題をユーザーと解決した。システム担当者は独自環境を学びつつ自らプログラムを書いた。ベンダーは開発、運用、保守までを一貫して行うことからユーザー企業の風土や業務を理解し、相互のパートナーシップは拘束力で守られていた。
---------------------------- (中段略) ----------------------------
議論を通じて筆者が感じたことは、ソフトウェア開発に「設計図」をもたない現行手法の問題である。建設業の出身である筆者からすれば、設計図や標準積算が当たり前の存在であって、そのどれもが曖昧になっているソフトウェア開発の実態には驚嘆するばかりである。
私が主に携わるのは、斜面崩壊調査、地すべり調査、地表・地質踏査、道路法面調査・点検等ですが、いずれも地質図と調査結果に基づく概略設計図等ですから、基本的に「アナログな観察」による産物ですから、このような仕事では図にしないまでも設計イメージを持たないことはありません。
ただ、最近増えてきた土砂災害防止法による基礎調査には、木内氏の仰ることがぴったり当てはまります。平成11~13年あたりに行われた災害危険個所の調査では、現地調査者の所見や調査者が考えて設定した氾濫区域等が書かれていましたので、議論の余地がありました。いまは、DMやTINの精度もさることながら、土砂移動をどのように想定してプログラムを組まれたかが見えなくなっています。CH級の”ビンビンの岩”でも、傾斜と高さだけで危険になってしまいます。そういうシステムだと割り切って、自分の自然観・観察眼が鈍らないようにしていますけれど、、、
0 件のコメント:
コメントを投稿