2011年8月11日木曜日

防災格言120

防波堤があろうがなかろうが、自分の命は自分で守る意識が大切だ。 』山下 文男(1924~ / 作家 津波災害史家 代表作「津波ものがたり」)

山下文男(やました ふみお)氏は岩手県三陸海岸生まれの作家。1896(明治29)年の明治三陸地震津波(死者・行方不明者21,959人)では、山下氏の一族8人が溺死しており、自らも少年時代に津波や昭和東北大凶作(1930~34年)を体験した。1986(昭和61)年から歴史地震研究会の会員として津波防災の活動に従事されている。

格言は、明治三陸大津波から百年追悼式典(岩手県田老町で1996(平成8)年開催)に出席したときの言葉より。―――この式典の約4ヶ月前(2月17日)に発生したニューギニア沖地震(M8.2)で太平洋沿岸に津波警報が発令された。ところが三陸沿岸の住民の96%が避難勧告を知りながら「我が家だけは安全だと思った」という理由から、実際に避難した人はわずか19%だけだった。高さ10mの防波堤があるからといって安心してはいけない、と警鐘を鳴らしたもの。

0 件のコメント:

コメントを投稿