2010年6月15日火曜日

カール・テルツァーギの生涯

先日ある谷埋め盛土の崩壊が起こった現場で、地盤伸縮計を設置し斜面の挙動を測ることとなりました。崩壊予測手法としては、この分野では有名な斉藤迪考先生のクリープ予測式があります。

例えば
http://www.jisuberi-kyokai.or.jp/gijyoho/gijyutu/kaiseki/houkaiyosoku/houkaiyosoku.html

その斉藤迪考先生が、土と基礎(現地盤工学会誌)に、テルツァーギの生涯を紹介されている論説があります。

斉藤迪考(1983):Terzaghi(テルツァーギ)(<小特集>土質力学の発展に貢献した人々),土と基礎31巻11号,pp.43~50

そのなかに、「信念」という章があり、次のような一節があります。

一見適切な地盤調査にも関わらず、甚だしい判断の誤りを示した事例記録を調べると、設計者が地盤探査によって得られた情報の重大な欠陥を知らなかったか、あるいは経験のないものが行った試料採取と試験によるものである。

土の問題の多くが厳密な方法で解けないのは、大きい変形または破壊を起こす範囲内にある材料が一様でないことが主な理由である。

あああ、、、耳が痛い、、、

いまは、このような論文がCINIIによって「テルツァーギ」と検索するだけで、PDFをダウンロードすることが出来ます。便利な時代ですが、大学間のネットワークを利用し2週間くらいかけて取り寄せた時代にくらべ、この文献を読みたいという執念は薄くなったのは、私が年を取ったんでしょうか。

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